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インプラントとは

長寿社会日本

世界一の長寿を誇る日本において、平均寿命は女性で84歳、男性で78歳に達しております。これは他の先進緒国と比較しても群を抜いた数字あり、世界中から羨望のまなざしで見られています。そして、いかにしたら、よりよい生活をより長く送れるようになれるかが、私たち日本人の大きな関心事となっています。
最近、アンチエージング(抗加齢)という言葉を耳にすることが多いですが、それもその流れの表れでしょう。 よく噛み、よく味わい、楽しく会話することは、毎日の生活に欠くべからざるものであり、どれか一つかけたとしても、不自由な思いをすることになります。
しかし、残念な事に歯の寿命は体の寿命ほど長くありません。80歳の方では平均すると7本位の歯しか残っていませんので、高齢社会の歯の機能をどのように回復するかが大きな問題となっております。

従来の治療法の問題点

歯を失った場合には、従来の治療法ですと入れ歯(床義歯)を入れることになりますが、入れ歯はアゴの粘膜の上にのるため、動いてしまったり、外れてしまったりすることが多く、もともとの歯のように快適なものではありません。それ以上に、入れ歯を取り外すたびに、歯がないことを意識しなければならず、“口のなかが老いてしまった”と精神的な負担を感じられる方も多いのです。
それ故、従来の入れ歯を超えた、歯の同様の機能を取り戻せる治療法は、患者さんの夢であり、われわれ歯科医にとっても長年の夢でありました。我々の研究会が取り組んでいるインプラント(人工歯根)治療は、入れ歯がもつ欠点がなく、もともとあった歯のように機能を回復させることが出来る画期的治療法です。

インプラント治療とは

インプラント治療は、歯の抜けた部分の顎の骨にインプラント(人工歯根)を入れて支柱とし、その上に支台部(歯を直接支える部分)と人工の歯をしっかりと固定する治療法です。歯は歯肉の下で、歯根膜という組織を介して骨とがっちりとつながっていますが、インプラントも骨としっかり結合します。
インプラントは生体との親和性が高いチタンという金属で造られています。チタンは長年の基礎的、臨床的研究からインプラントの材料として最も安全であり、また顎の骨と長期にわたり結合することが確認されています。インプラントと顎の骨がしっかりと結合すれば、その上には丈夫で安定した歯を作ることができます。
歯にもたせかける金属(クラスプ)、や口の中の粘膜を大きく覆うプラスチック(床)がないため、装着していることを意識せず、自然の歯と同様に、よく噛み、よく味わい、たのしく会話することが出来るようになります。つまり、インプラント治療によりご自分の歯と同じような感覚を取り戻すことができるようになるわけです。

インプラント治療で期待できること

  1. 長年入れ歯を入れていると、入れ歯が合わなくなってきますが、その原因は入れ歯の下の顎の骨がやせ細っていくことにあります。インプラントを入れる事により、インプラントを介して適度な力の刺激が周りの骨につたわるため、あごの骨がやせ細っていくことを防ぎます。
  2. 常に入れ歯を入れていることを意識しなくてすむため、気分的にも若々しく、積極的でいられます。積極的な意識をもつことは、脳の働きや体を若々しく保つためにも重要であると考えられます。
  3. 口は第一の消化器であります。よく噛めることは唾液の分泌を促進し、胃腸の消化を助け、内蔵の負担を減らします。  これらのことにより、生活の質(QOL)の向上させ、より豊かな人生を送れるようになれることが期待できます。

「ブリッジ」では隣の残っている自分の歯に余計な負担をかけたり、歯を削らねばなりません。

入れ歯」では、留め金等により、自分の歯に余計な負担をかけるだけでなく異物感や見た目にも劣ることがあります。また、毎晩取り外す必要があります。。

どこでインプラント治療を受けられるのか

公益社団法人日本口腔インプラント学会にはインプラント治療に関われる14,000名以上の大学研究者、歯科医師、歯科医療関係者が会員として所属しています。
この学会に所属して、臨床的な研修を積み、専門の試験に合格した学会認証医・専門医・指導医はインプラントの専門家であり、インプラント治療を任せられる歯科医師であります。
私共の日本インプラント臨床研究会は400名の会員が在籍しており(うち、専門医91名・指導医12名)(2015年5月現在)、日本で最も歴史のある臨床医のグループとして、インプラント治療の知識と技術の向上のために研鑽を積んでおります。